横須賀市内の60代男性が7年間にわたり、市を通じて市内2カ所の児童養護施設に寄付を続けている。浄財は総額490万円に上り、施設で暮らす子どもたちの衣類購入などに役立っている。
市によると、男性は児童養護施設にランドセルを届けて話題になった「タイガーマスク運動」に影響を受け、2011年に寄付を始めた。名前や職業などを公表していないが、14年までは毎年100万円、退職後の15年以降は30万円を市に託している。
ことしも2月23日に市を訪れ、「何が必要か分からないが、児童養護施設に渡してほしい」と30万円の寄付を申し出た。市も翌24日、男性の意向をくんで春光学園(同市小矢部)と、しらかば子どもの家(同市長瀬)に15万円ずつ届けた。
施設から男性に礼状が届くなど交流を深めているといい、市の担当者は「個人から継続的に児童養護施設へ寄付してもらうケースはなく、大変にありがたい」と話している。