地元の水産業を子どもたちに知ってもらおうと、藤沢市の江の島沖で2日、マダイの稚魚の放流イベントが行われた。同市の主催で20人余りの親子連れが参加。バケツに入った4~5センチの稚魚を海に放った。
「あ、泳いでいった! 大きくなるかな」。放たれた稚魚は約1500匹。放流が終わると、親子連れは江の島沖に設けられた定置網などを観察。漁港での水揚げ量や魚の種類などの説明を市の職員から受けた。
市農業水産課によると、市内の漁港ではイワシ、サバ、シラス、ブリ、カツオの順で水揚げ量が多く、年間1400トン前後が水揚げされているという。
市の担当者は「貴重な水産資源。魚介類は放流しないと現状維持も難しい。放流で市内の水産業を知るきっかけにしてもらいたい」と話していた。
市内から親子で参加した小学4年生の吉田悠人君(9)は「ちょっと船酔いしちゃったけど、何匹も放流できて楽しかった」と笑顔を見せた。小学4年生の大久保康平君(9)は「大きく育ったら、食べてみたい」と話していた。
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