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ハバチ幼虫大量発生で西丹沢のブナ食害深刻、07年よりも広範囲に被害/神奈川

社会 | 神奈川新聞 | 2011年7月23日(土) 12:54

ブナハバチの幼虫に葉を食べられ、寒々しい姿をさらすブナ=山北町の檜洞丸山頂付近
ブナハバチの幼虫に葉を食べられ、寒々しい姿をさらすブナ=山北町の檜洞丸山頂付近

西丹沢一帯でブナの葉を食べるブナハバチの幼虫が大量発生し、山によっては8割近くのブナが食害に遭っていることが、県自然環境保全センター(厚木市)などの調査で分かった。大量発生は2007年以来で、当時より広範囲に被害が出ている。発生原因は不明で有効な対策もなく、同センターは「この状態が数年以上続くと、葉が生えなくなってしまう木が多数出てくる」と指摘している。

同センターによると、被害が深刻なのは、丹沢山以西の蛭ケ岳、檜洞丸(ひのきぼらまる)など、標高1450メートル以上の高地。被害が8割近いのは標高1601メートルの檜洞丸で、山頂付近は見渡す限りのブナの木が食害に遭い、ほぼすべての葉を食べ尽くされた木も見られる。峰沿いに被害が広がっているとみられ、前回大きな被害に見舞われた07年よりも西側に拡大しているという。

丹沢では多くのブナが立ち枯れており、これまでの調査で、ハチやシカによる食害、大気汚染などが原因とされてきた。同センターは「ブナハバチは大量発生すると数年は同じ木に何万匹も取り付く傾向があるため、環境悪化で弱っているブナの樹勢をさらに弱め、枯死を招く」と危機感を強めている。

同センターは今年6月、脱皮のために幹をよじ登るブナハバチの習性に着目し、幹に粘着テープを巻いて捕らえる被害抑止策を試験的に導入。一晩でテープにびっしりと幼虫が付着していたが、「現状ではどこまで効果があるか不明」としている。一帯は丹沢大山国定公園の特別保護地区のため、薬剤の散布などができないという。

檜洞丸山頂近くで山荘を営む高城律子さん(72)は「数えてみたところ、この山では230本ぐらい被害を受けている。6月中旬ごろから急に被害が出始めた。木によじ登っている幼虫を除去しても一向に減らない」と話し、「水源林であるブナが豊かなところが、この山の良さ。ハチによって無残な姿をさらしている今の状態はとても悔しい」とため息を漏らす。

登山者から丹沢山の東側でも被害が発生しているとの情報も寄せられており、同センターは8月末まで調査を続け、被害の実態解明を急ぐ。

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