地域住民が、子どもを取り巻く環境について考える「セーブ・キッズ・フォーラム」が27日、栄区役所で開かれた。テーマは「発達障害のある子どもたちとの防災を考える」。横浜市内で活動する障害者支援の専門家や保護者らが、大地震など災害が起きたときに必要なことと、地域の役割などについて語った。
よこはま港南地域療育センターの小平修さんは、「空気を察することが難しい」「刺激にひかれやすい」など、発達障害の特性を解説。「伝えたいことがある場合は、話のポイントを絞る」などと説明した。
小学6年生の自閉症の息子がいる関口千尋さんは、保護者の立場から必要な支援などを説明。「避難所のトイレで並ぶ場所に沿って線を引くなど、目で見て分かるものがあればいい」などと提案した。
戸塚障害者地域活動ホームしもごう施設長の甘糟直行さんは、被災地の障害者事業所などを支援する「チーム3」の活動から見えた課題を紹介。「発達障害は外見で分からないため、必要な配慮が届かないことがある。障害のある人への配慮を、あらかじめ手だてしておいてほしい」とした。
栄区主任児童委員代表の宮崎良子さん、同区高齢障害支援課も、地域や避難場所について紹介。「一人では微力でも、地域の力は大きい」と締めくくられた。