1. ホーム
  2. ニュース
  3. 社会
  4. 東日本大震災:被災者雇用の需要に溝、県内就職希望者の求人に届かず/神奈川

東日本大震災:被災者雇用の需要に溝、県内就職希望者の求人に届かず/神奈川

社会 | 神奈川新聞 | 2011年6月19日(日) 10:54

避難所には被災者向けの求人情報が集まっている=川崎市とどろきアリーナ
避難所には被災者向けの求人情報が集まっている=川崎市とどろきアリーナ

県内に避難している東日本大震災の被災者の雇用をめぐって需給の溝が生じている。早期の帰宅を望む避難者で県内就職を希望する人は多くはないが、東京電力福島第1原発事故の収束が見えないため県内で正規の仕事を探す例も出てきている。効果的な就職支援の需要は今後も続きそうだ。

60人が避難生活を送る川崎市とどろきアリーナ(中原区)には、ハローワークや市が集めた求人情報が寄せられる。

だが、ある避難者の男性は県内企業への正規就労を考えたことはない。東京の知人のつてで、1日単位の仕事をしている。「3カ月や6カ月などの臨時雇用があればすぐにでも飛び込みたいが…」。当面の生活の安定と帰郷の思いが交錯する。

「支度金用意も」

神奈川労働局の集計(6月8日現在)では、被災者を対象にした県内企業の求人数は2300人。職種は運転手や介護関連など多様だ。本来の採用は見送りながら、被災者に限った採用に踏み切った例もある。

一方、県内のハローワークを通じた求職者は550人程度。避難者の大半を占める福島県民には、原発事故が収束に向かえば帰宅したい希望が強いという。平均年齢は30代後半で「家族を抱えて居をどこに定めるか、最も悩みの深い年齢層」(労働局)とみられる。

横浜市は職業紹介システム「ジョブマッチングよこはま」を活用した被災者向けの求人情報を発信している。「就業支度金を用意してもよい」という企業もあったが、4月以後、就職に結びついたのは1人だけだった。

先に進めない

神奈川に生活の場を移す覚悟を決めた被災者もいる。

福島県浪江町の農家の男性(56)は、阿武隈高原名物のリンドウ栽培が軌道に乗ったばかりで「今でも畑が夢に出てくる」。兼業で営む自動車整備工場も被害を免れた。数週間程度で戻るつもりだった。

だが避難後に、原子炉がメルトダウン(炉心溶融)していた事実が明らかになり、原発から30キロの家には「もう戻れないだろう」と感じている。税金などの支払いで、東電からの仮払金をすべて生活費に回すわけにはいかない。避難先の川崎市で、新たな正規の仕事を探すことに決めた。

「まだ長引くなら、政府は『避難先に生活の場を移して』とはっきり言ってほしい。そうでないと、被災者は先に進めない」

【】

ハローワークに関するその他のニュース

社会に関するその他のニュース

PR
PR
PR

[[ item.field_textarea_subtitle ]][[item.title]]

アクセスランキング