東日本大震災で被災し、川崎市に避難している住民を対象にした職業支援などの相談会が3日、川崎区役所で開かれた。避難所が開設されているとどろきアリーナ以外で相談会が開催されるのは初めて。市経済労働局やハローワーク川崎などの主催。
市総務局によると、市内に避難している住民は計393人。このうち、知人宅など避難所以外に身を寄せる住民は、334人(150世帯)にも上っており、市は「より気軽に足を運んでもらえる場所で開催したい」と企画した。
就職活動や解雇・賃金不払い、労働災害の補償など、避難者が抱えるさまざまな悩みを受け付けた。福島県浪江町から一家5人で川崎区に避難してきた男性(56)は「車の整備士として40年近く仕事をしてきたが、生かせる職がなかなか見当たらず、悩んでいる」。これまでハローワークに通い、面接も数社受けたが、体力面や年齢を理由に挙げられ、採用には至らなかったという。
この日は、キャリアサポートかわさきの職員と相談。後日、あらためて個別面談を受け、自身の適性を調べた上で、職員と一緒に職探しをすることになった。男性は「整備士としてプライドをもって頑張ってきた。不器用な生き方かもしれないけれど、これからもそんな風に仕事がしたい」と話した。
相談会は13日にも多摩区役所で開かれる。
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