箱根登山鉄道は15日、沿線に約1万株植わるアジサイの見頃に合わせた特別列車「夜のあじさい号」の運行を中止すると発表した。震災に伴う電力不足を受けて、夜間のライトアップを控えるため。
あじさい号は6月中旬から7月中旬の夜間帯に、箱根湯本―強羅間を2往復運行している。3両編成の全席が指定で、通常列車より約10分ゆっくり走る。車窓を薄紫に染めるアジサイを見ようと、昨年は約7千人が利用した。
箱根の閑散期とされていた6月を盛り上げるために、同社職員が1万株の植栽を思いつき、1994年に運行を開始した。中止は初めてという。
通常列車は終日運転する。担当者は「箱根は標高が高いので7月まで見頃が続きます」と話している。
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