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市が申し立て窓口設置へ 原発避難いじめ

社会 | 神奈川新聞 | 2017年2月16日(木) 02:00

 東京電力福島第1原発事故で横浜市に自主避難した男子生徒(13)がいじめを受けた問題を踏まえ、岡田優子教育長は15日、再発防止策として、いじめの申し立て専用窓口を設置する意向を明らかにした。方面別学校教育事務所のスクールソーシャルワーカー(SSW)が専用電話で相談を受け、関係機関につなぐことで早期解決を目指す考え。

 同日の市会常任委員会で再発防止に向けた中間報告が行われた。

 再発防止策では、被害生徒側が学校に相談しても解決しない上、調査されない場合に対応するため、学校を通さずSSWに相談できる専用窓口を開設する。相談の対象は被害生徒や保護者に加え、教諭らも想定している。

 また、学校現場の研修内容を改めて、いじめの定義や重大事態についてのスキル向上を図る。児童の理解を深めるため、発達段階に応じて一部教科担任制を導入。調査を迅速に行うための体制も拡充し、専門家の学校への早期派遣も検討する。第三者委員会の調査結果の公表の在り方についても有識者の議論を踏まえてガイドラインを策定する。

 今回の問題を巡っては、生徒と同級生間で行われた金銭授受について、学校は同級生の保護者から情報提供を受けたにもかかわらず、生徒らへの教育的指導や組織的対応が不十分だった。

 その後、被害生徒の保護者からも相談があったが寄り添った支援をしなかった。結果、重大事態として調査するのが約1年7カ月遅れた。

 再発防止策は今月中に外部有識者から意見を求めるなどし、3月末に正式決定する。林文子市長は同日の会見で、男子生徒が市長への面会を申し入れたことについて「学校や教育委員会が謝罪し、再発防止にしっかり取り組むと伝えたい。(自身が)直接会う可能性もある」と話した。

 
 

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