
ペットボトルキャップとアルミ缶の回収を続けている小田原市立千代中学校が、食品容器環境美化協会(食環協)からリサイクル活動優良校に選ばれた。生徒主体の取り組みが評価され、14日に同校で表彰式が開かれた。
飲料メーカー6団体でつくる食環協は、容器のリサイクルや散乱防止に積極的な全国の小中学校を毎年表彰している。本年度は県内から2校が選出された。
同校は2006年に環境活動の一環でアルミ缶回収を開始。翌年からキャップも集め始めた。毎月末の5日間を回収期間に定め、生徒が各家庭で洗浄して持ち寄っている。生徒会役員が保管庫に集めて環境団体に渡し、売却益をワクチンや車いすの購入に充てている。
手軽にできるキャップ回収の輪は地域にも広がった。学区の小学校4校だけでなく、最近では地元住民や事業者からも協力の申し出が絶えない。生徒の保護者は「エコキャップボランティア」を組織して運搬を手伝っている。
回収したキャップはこれまでに約170万個。NPO法人エコキャップ推進協会によると、ポリオワクチン1人分には約800個が必要といい、2100人分を集めた計算になる。缶は車いす3台に生まれ変わり、地元社協などに寄贈した。
この日、食環協のメンバーから賞状を受け取った生徒会の勝俣鷹二(ようじ)会長(14)は「エコの輪を広めて人の役に立てたことがうれしい」と喜んでいた。
【】