
農業の“素人集団”が、名産「津久井在来大豆」の栽培に挑戦した。相模原市緑区で農家の指導を受け、地元の子どもたちとともに昨年7月に種をまき、害虫駆除に苦戦しながらも11月には約200キロの収穫に成功。29日には、中の郷公会堂(同区大島)で栽培した大豆を使ったみそ造り体験会を開き、ふっくらとゆで上がった大豆に歓声を上げた。
挑戦したのは、同区大島地区の30~40代の会社員や自営業のメンバー約10人でつくる「ひばりの会」。全員が本格的な農業は未経験ながら、知人が所有する休耕地約15アールを借り受け、津久井在来大豆の普及に取り組む農家の石井好一さん(62)の指導の下、大豆を栽培した。子どもたちにも土いじりを体験してもらおうと、種まきから、草刈り、収穫などは、地元子ども会に参加を呼び掛けた。
29日のみそ造りにも、約20組の親子が参加。収穫した大豆約120キロ分を大きな釜でふっくらとゆで上げ、湯気が立ち込めるまま、麹(こうじ)、塩と混ぜ合わせた。大豆の粒をつぶした後、たるに詰め替えて半年間ほど寝かせ、みそになるという。
小学6年の男子児童は「収穫が力仕事で大変だったけど、おいしいみそになるのが楽しみ」と笑顔を見せていた。ひばりの会の沼尾一喜会長(42)は「初めての栽培で不安もあったが、無事にみそ造りまでできた。来年度も挑戦したい」と話していた。
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