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男児ポルノ168人被害か 県警、男6人逮捕 強制わいせつ撮影容疑

社会 | 神奈川新聞 | 2017年2月10日(金) 12:01

NPO法人が企画した自然体験教室のチラシの一例(一部画像を加工しています)
NPO法人が企画した自然体験教室のチラシの一例(一部画像を加工しています)

 神奈川など7県警が会員制交流サイト(SNS)を利用した男児ポルノ愛好者2グループを摘発、男6人を強制わいせつや児童買春・ポルノ禁止法違反などの疑いで逮捕、追送検していたことが分かった。うち1グループは旅行代理店とNPO法人が企画した子ども向けツアーでわいせつな行為を繰り返し、2グループの関係先からは児童ポルノ画像や動画計10万点以上を押収。被害児童は神奈川県内の21人を含め全国で4~13歳の168人に上っており、

同県警は今後さらに増える可能性もあるとみている。

 県警少年捜査課などによると、逮捕されたのは看護師資格を持ち旅行代理店で勤務していた無職の男性(35)=大阪府東大阪市、無職の男性(23)=埼玉県入間市、公立大学4年の男性(22)=横須賀市追浜東町3丁目=の3容疑者と私立大学2年の男性(20)=東京都狛江市=のグループの4人と、小学校臨時的任用教員の男性(45)=同立川市、無職の男性(66)=同国立市=の2容疑者。

 同課や捜査関係者によると、6人は男児ポルノ愛好者が好むSNSなどで知り合い、仲間内やグループ間で画像を交換していた。

 旅行代理店に勤務していた男性容疑者を中心とするグループのメンバーは、子ども向けの自然体験ツアーに代理店の添乗員やNPOのボランティアとして同行。男児が寝ている間に体を触ったり撮影したりしていたほか、家庭教師先の教え子にも行為に及んでいた。ツアーに参加した男児のほとんどが被害に気付かず、自覚があっても「恥ずかしくて親に言えなかった」と話している。

 小学校臨時的任用教員の男性容疑者のグループは静岡県熱海市内の海岸などで男児に声を掛け、別の男性容疑者が所有する同市内のマンションに連れ込むなどしていた。

 旅行代理店で勤務していた男性容疑者の逮捕・追送検容疑は、2014年から16年にかけて、キャンプ場などで男児7人にわいせつな行為をするなどした、としている。同容疑者は「男児に興味があった」などと供述、容疑を認めている。

 小学校臨時的任用教員の男性容疑者の再逮捕容疑は、16年3月、都内の公園トイレで男児(4)にわいせつな行為をし、撮影した、としている。同容疑者は「腕時計型カメラで撮影したが、わいせつな行為をしたとは思っていない」と供述、容疑を一部否認している。

 旅行代理店で勤務していた男性容疑者が別事件の容疑者として浮上し、昨年6月に関係先の捜索で大量の児童ポルノが押収された。


男児ポルノ愛好者グループの構図
男児ポルノ愛好者グループの構図

ツアー隠れみの
捜査関係者「防止は難しい」


 会員制交流サイト(SNS)で知り合った男児ポルノ愛好者6人による強制わいせつ・画像撮影事件が明らかになった。中でも旅行代理店の看護添乗員を務めていた男性容疑者(35)を中心とする4人グループの手口は、青少年の健全育成をうたう自然体験ツアーを隠れみのにしており、子どもや保護者の信頼につけ込むものだった。

 県警少年捜査課によると、看護添乗員を務めていた容疑者の男性はNPO法人とツアーを企画する旅行代理店に、わいせつ行為や撮影目的で入社した。看護担当としてツアーに同行する一方、「NPOのボランティアとして参加すれば画像を撮影でき、交換し合うことができる」と他の3人を勧誘。キャンプやスキーのツアー中に寝ている男児の裸を撮影したり、体に薬を塗るふりをして触ったりする行為を繰り返していた。看護添乗員を務めていた容疑者の男性は昨年、代理店を退社した。

 大学生時代に家庭教師をしていた男性容疑者(23)は教え子の小中学生に、大学生ボランティアとして地域の子どもが集う場で活動していた男性の容疑者(22)は知り合った子どもを自宅に連れ込んで、それぞれ行為に及んでもいたという。

 4人は警察のサイバーパトロールを警戒。(1)交換した画像はネットに流出させない(2)交換した画像を勝手に第三者に渡さない(3)基本的に画像は直接会って交換し合う-とルールを作り、捜査の目を逃れていた。

                ◇

 「極めて悪質。絶対に許されない」。捜査関係者から怒りの声が上がる。

 ベビーシッターの男が預かった乳幼児にわいせつな行為を繰り返した上、横浜市磯子区の男児を窒息死させた事件や、平塚市内の無認可保育所で男児を死亡させたとして傷害致死容疑で逮捕された保育士の男が女児の衣服を脱がせて撮影したとされる事件など、子どもを標的にした性犯罪が相次ぐ。



 特にツアーを悪用した今回の手口については、捜査関係者も「保護者には十分注意してほしいが、防ぐのは難しい」と指摘。「子どもを預けた親の信頼を裏切る行為。二度と事件を起こさせてはならないという思いで捜査している」と話した。

 
 

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