昨年4月の横浜市議選青葉区選挙区で初当選した自民党公認・中山まゆみ氏(49)が、自身の居住実態を認めず当選無効とした神奈川県選挙管理委員会の裁決取り消しを求めていた問題で、最高裁第1小法廷(池上政幸裁判長)は29日までに、中山氏の上告を受理しない決定をした。28日付。中山氏の請求を棄却した東京高裁判決が確定し、近く失職する見通し。
高裁判決では、同区内のマンションでは洗濯も行わず、電気や水道の利用料もわずかだったと指摘。夫や子どものいる都内の旧住居にたびたび戻り、3カ月のうちでマンションに泊まったのは計30日にとどまることなどから、中山氏の被選挙権を認めなかった県選管の裁決は違法ではないと結論付けた。
県選管は「県選管裁決の正当性が認められた。今後も公正な選挙の管理に一層努力する」とコメント。
中山氏は「持病が悪化したため旧住所地で静養したことが居住実態がないとの判断につながったのは残念。投票してくださった8930人の期待を裏切る結果となり、心よりおわび申し上げる」、自民党横浜市連の松本純会長は「最高裁決定を真剣に受け止め、議員、党関係者の指導に努める。今後の処遇については本人と協議して進めていく」とコメントを出した。