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友好20年、礎を築く 裵さん、山田さん 韓国・富川の名誉市民に

社会 | 神奈川新聞 | 2016年7月24日(日) 02:00

金晩洙(キム・マンス)富川市長から名誉市民証書を受け取った山田さん、裵さん=韓国・富川市
金晩洙(キム・マンス)富川市長から名誉市民証書を受け取った山田さん、裵さん=韓国・富川市

 川崎市と友好都市提携している韓国・富川(プチョン)市の名誉市民に「川崎・富川市民交流会」の共同代表、裵(ペ)重度(ジュンド)さん(71)と事務局長、山田貴夫さん(67)=ともに川崎市川崎区=の2人が選ばれた。22日に富川で授与式が行われ、20年以上にわたって両市民の交流を支えた功績がたたえられた。裵さんは在日コリアン2世として、山田さんは市職員として多文化共生のまちづくりにも取り組んできた。2人は「今後も市民交流が末永く続くよう、若い世代につないでいきたい」と思いを新たにしている。

 両市の友好都市提携のきっかけは、1991年から始まった川崎の桜本商店街と富川の遠美(ウォンミ)市場の交流だった。大型スーパーの進出に危機感を持った桜本商店街は、在日コリアンの集住地域という特色を生かそうと、韓国の商店街との交流を思い付いた。同じころ、川崎の自治制度を学ぶために来日していた富川のカトリック大学の李(イ)時載(シジェ)教授に商店街を紹介してほしいと頼んだのが、在日コリアンや韓国とのつながりがあり、教授の知人でもあった裵さんだった。

 山田さんは大学時代、就職差別を受けた在日コリアンと出会った。同じように差別を受けた経験から、在日コリアンが自分を隠さず生きられる場所をつくろうと目指してきた裵さんらとともに、裁判闘争を支援した。川崎市職員となり、外国人の人権保障に力を入れながら、韓国のスタディツアーなどを企画。近年ではヘイトスピーチなど、外国人の人権問題に先進的に取り組む社会福祉法人「青丘社」の理事長でもある裵さんや仲間と一緒に、両市民の交流を進めてきた。

 1996年、地域発の取り組みが両市の友好都市提携に結びつき、2003年には、それぞれのまちに市民交流会が設立された。今では美術や音楽、図書館、スポーツ、高校生フォーラムなどさまざまな分野で市民交流が行われている。

 今夏は提携20周年記念として、川崎市民らが200人規模で訪韓。21日は川崎側と富川側の市民交流会が合流し、再会を喜び合った。あいさつした裵さんは「よき隣人を得る中で、良い交流関係が育てられてきた。日本でも、川崎のような形で市民交流が進んでいるところはほとんどない。これからも未来に向かって交流を進めていきたい」。富川側の交流会共同代表の李教授も「さまざまな分野での市民交流は、日韓の国際交流として最も理想的。友情や理解を積み重ねていくことで国境を超えた価値や視点が生まれ、共有することができる。両市の交流や市民の連帯が日韓全体に影響を与えていければ」と思いを語った。

 22日夜に名誉市民証書の授与式が行われ、山田さんはスピーチで「両市の市民交流会では過去のすべての歴史を直視し、克服と和解の重要性を認識して交流を深め、相互の信頼を築き上げようと誓った。過去を変えず、未来を変えていこうというのが市民交流の精神」とあらためて強調。「これからも日韓の過去の歴史を直視し、在日コリアンをはじめとする外国人の人権尊重のために努力し、富川との交流を深めたい」と再び誓った。

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