路上で女性に抱き付いたとして、強制わいせつの罪に問われた元三崎署巡査長(36)=懲戒免職=の初公判が19日、横浜地裁で開かれた。被告は起訴内容を認め、「1人暮らしの人恋しさが、ゆがんだ形で出てしまった」と動機を語った。
被告人質問での説明によると、元巡査長は現職の警察官だった1月ごろから、帰宅途中などの女性に抱き付くわいせつな行為を10件ほど繰り返していたという。犯行を始めた理由は「実家のある新潟に帰省し、神奈川に戻ってさみしさを感じた」と説明。警察官としての職務を「市民の安全を守る立場」と話す一方、事件について問われると「心の弱さ、相手のことを考えない身勝手さがあった」とうなだれた。
検察側は、元巡査長が当時住んでいた独身寮からジョギング姿で外出して犯行に及んだことを明かし、「本当に怖くて許せない」とする被害女性の調書も朗読した。
起訴状によると、元巡査長は4月22日午後9時55分ごろ、横須賀市内の路上で歩いていた女性(20)に背後から抱き付き、胸をわしづかみにしてわいせつな行為をした、とされる。