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「ガス残留で窒息死」 海自潜水事故で報告書

社会 | 神奈川新聞 | 2016年6月29日(水) 02:00

 海上自衛隊の潜水医学実験隊(横須賀市)で2014年、潜水中の男性隊員2人が死亡した事故で、海自は28日、死因はともに高濃度の窒素を含む低酸素ガスを吸い込んだ窒息死だったとする報告書を公表した。水上からホースで空気を供給する装置の一部に、直前の定期検査で使用したガスが残留していたという。

 海自横須賀地方警務隊は同日、事故防止の注意義務を怠ったとして、検査の現場監督を務めた40代男性の1等海曹を業務上過失致死容疑で横浜地検横須賀支部に書類送検した。

 事故は14年5月23日午後2時20分ごろに発生。2等海尉(47)=当時=が深さ10・5メートルの訓練水槽で準備作業中に意識を失い、救出しようとした海曹長(50)=同=とともに搬送先の病院で死亡した。2人は、水槽外に設置された高圧空気タンクからホースで空気を送る装置を使っていた。

 現場では事故当日午前、装置の定期検査を実施。空気管内に圧力を加え、漏れなどがないかを確認するため、窒素ガスを注入していた。その後、監督者の1曹らがガスを抜く作業を行ったが、不具合が見つかり中断。そのまま2人が訓練準備を始めていた。

 検査は当初、同月21日から2日間の予定だったが、23日まで1日延長されていたことが訓練部門には伝わっていなかった。一方、2人が訓練開始時刻の1時間前に準備を始めることも、装置の管理部門は把握していなかった。海自は、窒素ガスの除去作業の不徹底と情報共有不足が事故を招いたと結論付けている。

 潜水医学実験隊は13年1月、同市久里浜地区から田浦地区に移転。過去の定期検査では、安全性の高い「乾燥空気」を使用していたという。再発防止策として、今後、窒素ガスを原則使わず、情報共有を徹底するなどとしている。

 同隊の篠原泉副長は「潜水のベテランである隊員が亡くなったのは痛恨の極み」とした。報告書の公表まで2年以上かかったことについては、「民間業者の関与も含めた複雑な状況があり、慎重に検討してきた。実証作業も重ねたため、時間がかかった」と説明した。

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