
前沖縄大学長の加藤彰彦さん(74)=横浜市栄区=らが相互学習の場として開校した「泰山塾」の第1回が26日、約50人が参加し横浜市金沢区瀬戸の市立大金沢八景キャンパスで開かれた。塾長の加藤さんと北星学園余市高校(北海道)の校長の安河内敏さん(51)が対談し、地域に文化と教育の拠点をつくっていく必要性を訴えた。
泰山塾は、現代を生き抜くための学びとは何かを考え、実践する場として設けられた。自主講座、コミュニティーづくり、シェルター機能が3本柱。
対談では、社会環境の激変によって、子どもたちが不安にさいなまれ、生きるためのエネルギーを失っている現状が危惧された。加藤さんは「社会の中では、他人を蹴落とすのではなく、支え合い力を合わせて生きていく力が一番大事だ。その力を育てる拠点を地域につくる必要がある」と強調、安河内さんも「今の子どもたちには、よって立つ基盤がない。学校がそれを提供できる兆しはなく、市民社会が確保しなくてはいけない」と訴えた。
泰山塾への問い合わせは、事務局の須田さん電話090(2235)3370。