「子どもたちの安全」を優先すべき学校内で、1キロ当たり8千ベクレル超の放射性物質「指定廃棄物」が横浜市内の小中学校など17校で5年以上も置かれていた。「暫定保管」という名の下で続いた事実上の“放置”。さらに、8千ベクレル未満のため「指定廃棄物」に認定されない放射性廃棄物も26校で保管されている。「なぜ、危険な廃棄物を学校に置くのか」。保護者らは憤っている。
校庭では春休み中の子どもたちがドッジボールを楽しんでいた。3月28日、横浜市鶴見区の市立小。校舎1階の外壁には「おめでとうございます」のボードが掲げられている。数日後に迫った入学式の準備が進んでいた。
教室の向かい側に「消火ポンプ室」と書かれた小部屋がある。ドアの隙間からは、灰色の鉛シートで覆われたドラム缶が見える。作業服の男性たちが放射線測定器を手に、「指定廃棄物」周辺の空間線量を測定していた。年1回の「現場確認」の日だった。