1. ホーム
  2. ニュース
  3. 社会
  4. 憲法劇が復活へ 7年ぶりに横浜

憲法劇が復活へ 7年ぶりに横浜

社会 | 神奈川新聞 | 2016年4月25日(月) 02:00

7年ぶりの復活に向けて稽古に励む出演者たち=横浜市
7年ぶりの復活に向けて稽古に励む出演者たち=横浜市

 憲法や平和、社会のあり方について考える市民手作りのミュージカル「がんばれッ! 日本国憲法」(憲法劇)が今月、7年ぶりに復活する。財政難などで休止していたが、多くの学者が「違憲」とした安全保障関連法が成立、施行されるなど、憲法と立憲主義の危機を前に再始動を決めた。関係者は「現政権の暴挙に対し、一市民が訴えることで、憲法を守る意味を伝えたい」と意気込む。

 「先人たちが苦労して作り上げたものを、自分たちに都合よく書き換えていいのか」

 「でも、理想だけで世の中は渡っていけません」

 横浜市内で行われている舞台稽古。“役者”たちは声を張り上げ、社会との向き合い方を語り合う。とある町工場を舞台に、軽妙なパロディーを交えたミュージカル仕立てで進む憲法劇。約50人の出演者は、子どもや学生、主婦、教員といった演劇の素人だ。

 劇は憲法施行40周年を迎えた1987年に始まった。「憲法を身近なものとして、楽しく考えよう」を合言葉に、憲法が人々の暮らしを支えていることを伝えてきた。ただ、財政難や出演者の出産などが重なり、2009年の公演を最後に休止していた。

 再始動のきっかけは2年前。政府が集団的自衛権の行使を認めるなど、憲法を巡る状況が一変する中、偶然にも当時の仲間が集まる機会があった。「改憲後では遅い。今やらないと後悔する」。口々に声が上がった。

 安保法に対する市民の新たな動きにも背を押された。「国会前では普通の若者やママたちがデモに参加していた。私たちの手で守らなくてはいけないと、あらためて感じた」。中心メンバーの訪問看護師の女性(36)は話す。ミュージカルでこそ訴えられるものがあると復活が決まり、交流サイトなどで参加を呼び掛けると、かつての仲間や新しいメンバーが結集。今年1月から稽古に励んでいる。

 実在の出来事を織り交ぜたストーリーで、ときに当事者が訴えるのが特徴。これまで戦時下最大の言論弾圧「横浜事件」で逮捕された元編集者や、いじめによる自殺でわが子を失った両親らが舞台に立った。今回は「生存権」「ブラック企業」、そして「安保法」がテーマだ。

 親戚に誘われ小学2年のときから出演を続ける専門学校生(18)は「幼いときは意味を理解できなかったが、劇を通して戦争の恐ろしさや憲法の大切さを教わった。若い世代にも考えてもらうきっかけになれば」と期待を込める。訪問看護師の女性は「憲法はそのままではただの言葉。日々の生活の中で条文の精神を生かしていくことの重要性を、ミュージカルの力で訴えたい」と話す。

 上演は28日午後7時、29日同1時、同5時の3回で、横浜市西区の県立青少年センター。一般2500円、学生千円。問い合わせは、事務局電話045(651)2667。

憲法に関するその他のニュース

社会に関するその他のニュース

PR
PR
PR

[[ item.field_textarea_subtitle ]][[item.title]]

アクセスランキング