おいしいヒマワリで地域の魅力PR-。横浜市立上大岡小学校(同市港南区)の3年生が考案した洋菓子「ひまわりクッキー」が人気を集めている。区の花をPRしようと、丸い生地に種とヒマワリ油を練り込み、さくさくした食感に焼き上げた。2月下旬の発売から1週間で、予想の3倍に当たる300個を売り上げ、子どもたちは喜びを実感している。
「いらっしゃいませ」「限定商品です。ぜひ買ってください」
今月11日、京急上大岡駅のコンコースに子どもたちの明るい声が響いた。販売したのは「上小(かみしょう)3-2特せい港南ひまわりクッキー」。同小3年2組の32人がレシピを考えた“ご当地お菓子”だ。この日は自作のチラシも配布して1時間で約120個を売り上げ、店前には10~20メートルの行列が途切れなかった。
児童がクッキー作りに挑戦することを決めたのは、総合学習の授業でヒマワリについて学んだのがきっかけ。「区の花を知ってほしい」「種や油も食べられることを伝えたい」と考え、昨年9月から試作を始めた。
3カ月間にわたり生地の配合や焼き加減の試行錯誤を重ね、外側は堅めで香ばしく、中はしっとりとした食感に仕上げた。完成したオリジナルレシピを基に、区内の洋菓子店「プチ・フルール」が商品化。14枚入り675円(税込み)で販売をスタートさせた。
上大岡駅での販売体験後、川越友愛(ゆうな)さん(9)は「最初は焦げたけど、工夫しておいしくできた。生地の混ぜ加減が大切」と笑顔。来店した齊藤貴子区長は「商品化されるなんて夢のよう。いろんな人にヒマワリの良さを伝えてほしい」とエールを送った。
プチ・フルールは県内、都内にある他の5店でもクッキーを販売予定。京急上大岡店は今月末まで、児童の描いた全11種の帯でラッピングして販売する。問い合わせは、上大岡小電話045(842)6161。