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鉄道コラム 前照灯(266)
踏切との共生はできるか

話題 | 神奈川新聞 | 2017年1月20日(金) 12:00

通勤ラッシュを過ぎても踏切の通過待ちの車両は多い(中山駅近くの川和踏切)
通勤ラッシュを過ぎても踏切の通過待ちの車両は多い(中山駅近くの川和踏切)

 また、軌道事故か。多いな。新聞を読んでいて思う。JR横浜線の踏切事故である。2013年に鴨居-中山駅間の川和踏切で線路に倒れていた高齢男性を女性が救助し、電車にひかれ死亡した事故は記憶に新しい。十日市場駅近くの宝袋寺踏切も何件か痛ましい死亡事故が発生している。

 一方で、横浜線と長津田駅で交差する東急田園都市線には踏切がない。比較的新しい路線で、踏切を造らず完成させたそうだ。そのせいか、同線の軌道事故のニュースは若干少ないように感じる。

 踏切と言えば騒音も気になる。伯父がJR東海道線の踏切近くに住んでいた。幼いころ毎日毎日、踏切の警報音がうるさくないか、と聞いたことがあるが、「慣れてしまえば平気」だそうだ。

 とはいえ、駅がすぐそばでもかなり待たされ、踏切を通過するまで電車を2本以上見送ることもある。車に乗る際も、踏切のある路線とない路線の間にいると踏切のないルートを選ぶ。やはり踏切は不便だ。

 街中の交通混雑緩和のため、線路の高架化を進める私鉄もある。費用は数百億円に上り、簡単にできる工事ではない。工期も1、2年では済まない。

 踏切廃止に動き出そうとしても、人の流れが変わるなど地元商店街や自治体の要望や意見が食い違うこともあって一筋縄ではいかないようだ。踏切とうまく共生していくのは、なかなか難しい。(す)

 
 

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