
東日本大震災発生からまもなく5年となるのを前に、被災地の写真や、国内外から寄せられた復興に向けたメッセージカードが、相模原市緑区のさがみはら北の丘センターで展示されている。主催のボランティアグループ「青い鳥」(同区)は、「震災を人ごとと思わず、自分のこととして考えるきっかけになれば」と話している。3月6日まで。
会場に並ぶ16枚の写真は、福島県いわき市のNPO団体が撮影した。津波で道路に打ち上げられた船や、母校の高校のがれきを片付ける卒業生などの写真が、震災の衝撃を伝える。「(避難所は)物はあふれていても本当に必要な物は届かず、目隠しもありませんでした」など、当時の過酷な状況を表した説明文も付く。
メッセージカードは、都内の市民団体がインターネット上で国内外から募ったもので、約600枚を展示。外国語のメッセージや、手と手がつながれたイラストなど、参加者一人一人の復興への思いが込められている。
青い鳥は、これまで食品や下着を被災地に送ったり、手作りの衣類やバッグの販売で得た収益金をいわき市のNPO法人や、相模原市を通して大船渡市に寄付したりする活動を行ってきた。
発生からまもなく5年となり、活動の中で震災の記憶が風化してきていることを感じて「もう一度見直さなければならない」と、今回の展示を企画した。
入場無料。21日には同センターで、復興支援の寄付金を集めるイベントとして同団体の作品の展示販売や、ビーズアクセサリーなどのワークショップを行う。イベントは午前9時半から午後4時まで。