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【裁判員会見】「刑は相応」「事件の印象変わった」

社会 | 神奈川新聞 | 2016年2月10日(水) 19:51

加害者の少年に判決が言い渡された法廷=10日午後2時40分ごろ、横浜地裁
加害者の少年に判決が言い渡された法廷=10日午後2時40分ごろ、横浜地裁

 川崎市の市立中学1年男子生徒殺害事件で、殺人と傷害の罪に問われた無職少年(19)の裁判員裁判。近藤宏子裁判長は10日、懲役9年以上13年以下の不定期刑を言い渡した。公判後に、裁判員と補充裁判員を務めた2人が記者会見し、「刑は相応だと理解している」「(公判前後で)事件に対する印象は変わった」などと述べた。裁判員は50代男性。補充裁判員は20代男性。

 主なやりとりは次の通り。

-審理を終えた感想は。

 裁判員 「まず、審議よりも裁判員制度ということで、本当にわれわれのような一般の人間に対してこのようなことが該当するんだと。今まで当事者でなかったので興味もないし、裁判所にも来たことがなかった。裁判長らから話を聞いて本当にいい経験ができたと思う。ただ、一言で言い表せることはできない。6日間の間に公判と評議をしてきて、自分にとって今後、社会に生きる中で必ずプラスになることだと思う。今のところ、簡単に言える感想はそんなものです。時間がたてばいろいろと思いは変わってくると思うんですけど」

 補充裁判員 「法廷でも評議でも1秒たりとも気を抜かなかったので、そういう精神的な負担が解かれた今、内心ほっとしている。それだからといっても殺人事件がなくなったわけではないので、悲しい事件が起きたことは心残りや、後味の悪さもあります」

 -社会の注目を集めた事件。公判前と後で事件に対する印象は変わったか。

 裁判員 「公判前というか、実際に事件のあった昨年2月の時点では外から事件を見ていた。今回、実際に裁判に参加したことで中のことをいろいろ知り得たことがあった。大変痛ましい事件だが、自分としては精いっぱいやれたかなと。思っていることや感じたことは全部言うことができましたし、結果的にこのような結果になりましたけど。自分としては十分職務を果たせたのではないかと考えています」

 補充裁判員 「事件に対する印象は変わりました。なぜかと言えば、裁判員をやる前は報道やネットや情報で残虐さだけを見てきたが、実際は裁判員として関わると、残虐さだけでなくて被告人側の事情や少年法のことがあり、事件を全体的に見る必要があったのでそういった意味で変わりました」

 -被告の少年に対して今言いたいことは。

 裁判員 「これから服役するわけだが、必ず今回の判決を反省して、また刑期を終えて出てくる時には立派に更生してもらって、被告人だけでなく、家族にも被害者に対しておわびとか、まだできてないと思うが、徐々にやっていただいて解決していけばいいのかなと。被害者の方はそれで納得しないと思うが、被告人はとにかく今は刑を全うするかしないと思う。再犯しないようにと」

 補充裁判員 「A君は少年法に守られていると言え、18歳であり、かなり大人に近い部分があると思う。人を殺してしまったけど自分は死刑にならずに済んだということは、それがどういうことを意味するのかを考えてほしいと思う」

 -量刑がポイントだったが、話し合いの中で難しかった点は。

 裁判員 「われわれは裁判員の立場からすると、すべてが初めての経験。それで裁判官からいろいろ説明を受けて自分なりに自問自答して、納得しながら考えてきた結果として、今回、一言でここが難しかったとは言えない」

 補充裁判員 「裁判員に求められているのは常識だと思うが、常識と理屈の決着点、折り合いをどういう比率で決めていけばいいのかが難しかったと思う」

 -裁判を通して、なぜ少年が犯行に及んだと感じたか。

 裁判員 「その答えは裁判長が述べた中にもあったが、同じような考えです。少年の育成面で非常に問題があったと考えられる要因があるのではないか。そこが一番大きいのかなと考えます」

 補充裁判員 「同じような意見で、判決文とほぼ同じことを思っていて、殺人事件など大きい事件というのはその人の個性だけで決まらず、何かしら生育環境が作用しているかなと思った」

 -生育歴について審理の中などで十分議論できたか。

 裁判員 「裁判官はわれわれに『とにかく思っていることを言って下さい』と言ってくれたので、分からないことや疑問点はこの評議の中でお話ししています。自分たちで分からないことはすべてそこで確認して疑問点が残らないような形で今日を迎えている」

 補充裁判員 「裁判長の判決の理由要旨にいくつか論点があったと思うが、論点に関しては議論を尽くした。生育歴についても(議論を)尽くしたと考えている」

 -家庭裁判所から逆送された少年事件。特別な思いはあったか。

 裁判員 「逆送されたということで、それに相当する事件と解釈して、そういった意味では特別な思いがあるというわけではなく『裁判員として議論を尽くす』という仕事を全うした」

 補充裁判員 「私も同じ考え。少年法のことも裁判官から説明受けて、われわれとしても納得できる事案ではなかったかと思います」

 -社会の中で同じ事件が起きないようにするために何が必要か。

 裁判員 「今回の凶悪事件は刑を重くしたから再犯防止になるかと言えば、正直、必ずしも効果があるか私には分からない。ただ、

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