初等教育の教科書作成や指導方法のヒントを得ようと、ミャンマーの教育関係者が18日、鎌倉市岩瀬の鎌倉女子大初等部を視察に訪れた。日本の教育現場で使われている教材や子ども主体の授業の進め方に注目し、実際の授業を見て回った。
訪れたのは、2011年の民政移管後、教育カリキュラムの改訂を進めているミャンマーの教育省職員や教員ら18人。国際協力機構(JICA)が主催する初等教育カリキュラム改訂プロジェクトの一環で、教科書編集の人材育成のため、今月11日から日本の教育制度や教科書編集のプロセスについて講義を受けたり、東京都内の小中学校を視察したりしている。
同大初等部では国語や社会、音楽、図工など8教科の授業を視察した。楽譜を見ながら歌の情景を理解したり、音読しながらカタカナを学ぶ様子を、ミャンマー関係者は写真を撮ったり子どもに話しかけたりしながら熱心に見学していた。
ソー・ウィン教育省次官は「まず教師が見本を示し、子どもたちが実際に取り組むという指導方法は参考になる。子どもたちが主体的に楽しく勉強していた」と感心していた。