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【記者の視点】武藤 龍大
刻む2015(14)マンション傾斜問題 “足元”へ疑念尽きず

社会 | 神奈川新聞 | 2015年12月28日(月) 09:15

住民説明会に出席後、大勢の報道陣に囲まれる旭化成建材の前田富弘社長(右下) =10月16日、横浜市都筑区
住民説明会に出席後、大勢の報道陣に囲まれる旭化成建材の前田富弘社長(右下) =10月16日、横浜市都筑区

 私たちの社会を無数に取り巻く大小の建物。その足元はいったいどうなっているのだろうか。今まで想像もしなかった、ぞっとするような疑念が付いて回るようになった。全国に広がったくい打ち施工のデータ改ざん問題。発端となった横浜市都筑区のマンションを、あらためて仰ぎ見る。

 

住民感情 

 植木が並び、広場や歩道が整備されている閑静な住宅街。遊び回る子どもを見守る母親や、散歩する老夫婦らをよく見掛ける。

 4棟705戸。そこに住む一人一人の今の暮らし、今後の人生を支えるのが、このマンションのはずだった。

 約3600万円で購入したというマイホーム。大型商業施設が隣接する立地と、緑がある落ち着いた雰囲気が気に入っていたにもかかわらず、男性は手放す決意をした。「巨大地震はいつ発生するか分からない。そう思うと安心して眠れない。ついのすみかにしたかったのに、あんまりだ」

 2006年の販売当時のパンフレットには、こうある。「独自の設計標準による品質管理」「見えない部分こそ、高い信頼性」。こうした宣伝文句に魅力を感じた人も多かったはずだ。事業主のブランドを信用して購入したという主婦もいた。

 建設に関わった企業の不正は明らかにしたい。しかし、そうすることによって、資産価値が下がるのは避けたい。住民感情は複雑で、取材に対して厳しい言葉を受けることも少なくなかった。

 何千万円もの資金を投じて、なぜこうも理不尽な思いを強いられねばならないのか。取材に入って2カ月余り。その答えに、なかなかたどり着けそうもない。

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