障害者の家族らと企業の交流イベント「企業と語ろうINかながわ」が25日、県立三ツ境養護学校(横浜市瀬谷区)で行われた。県内の養護学校や特別支援学校などの生徒や保護者ら計約270人が参加し、障害者の就労について理解を深めた。
同校とみどり、瀬谷養護学校、横浜ひなたやま支援学校の市内4校が主催。2013年度からNPO法人「障害者雇用部会」が主催して県内各地で行っていたが、本年度から各地域の養護学校などが主催し、それぞれの特色を生かして開催することになった。
参加者は、障害者を雇用している企業の社長らとグループディスカッションを行い、障害者の労働環境や採用基準などについて考えを聞いた。障害が重く就労できないのではないかという不安が打ち明けられると、企業側は「必要なのは、やる気と体力と素直さ。仕事は入社してから教えるので大丈夫」と答えていた。
家庭での育て方について、企業側は「家庭で失敗した時に叱りすぎると、就労してから失敗を報告しなくなるので、会社としては困る。なぜ失敗したのかを考えさせ、次に生かせるようにしてあげて」とアドバイスした。
基調講演では同NPO法人の土師修司理事長が県内の就労状況を伝え、教員が進路相談に応じた。身体障害がある子どもを育てる女性(40)=横浜市戸塚区=は「想像以上に企業が配慮してくれていることを知り、安心した」と話していた。