戦後70年の夏が過ぎた今年10月、在日米海軍横須賀基地(横須賀市)に、原子力空母ロナルド・レーガンが新たに配備された。1973年に入港した空母ミッドウェー以降、同基地を事実上の母港とする5代目の空母だ。空母機動部隊を構成するイージス艦も順次、追加配備されている。日米安全保障体制の最前線拠点である「基地の街ヨコスカ」は過渡期を迎えている。
無関心
10月1日午前8時ごろ、にび色の巨体が横須賀港に姿を現す。出迎えに来ていた乗組員の家族から一斉に歓声が上がった。
「アメリカの旗艦」とも呼ばれる最新鋭の空母、ロナルド・レーガンの入港は、2008年に配備されたジョージ・ワシントン(GW)との交代。原子力空母同士の交代は初めてでもある。
GWの後継空母配備の交渉過程で、12年ごろからは既に「R・レーガン」の艦名が出ていたとみられる。だが米軍が14年1月にR・レーガンの配備を正式発表して以降、取材を通じて一貫して感じてきたのが、市民の関心の薄さだ。