相模原市は17日、市児童相談所(同市中央区淵野辺)の女性職員が一時保護中の少女らを裸にして所持品検査をした問題で会見し、裸にされた少女の人数を当初発表した8人から9人に訂正した。また、問題発生直後に公表しなかったことについて「子どもたちへの二次被害防止を最優先に考えた」と説明した。
問題の所持品検査は、一時保護所内に置かれていた職員への要望などを書き込む用紙が1枚なくなったことから、子どもたちが隠し持っている可能性があるとして行われた。児相職員が服を脱がせ、下着の中を確認していたのは、7~15歳の少女9人で、人数の間違いは担当者が資料を読み誤ったことが原因という。
今回の問題は、一部報道をきっかけに市が会見して事実を明らかにしたが、市自ら発表しなかったことについて「事案を把握し、人権尊重の認識が著しく欠如した方法だったと反省したが、公表することで子どもたちがさらに傷つく。子どもたちへの二次被害防止を最優先に考え、公表しないことを決めた」と説明した。
問題を発表しなかった判断については、「今後、外部有識者の意見を踏まえ、最終的に判断したい」と述べるにとどまった。
市によると、今回の問題で市役所には14~17日で約300件の意見が電話などで寄せられた。ほとんどが批判の内容だったという。