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将来の人口減地域から統合着手 県立高校改革

社会 | 神奈川新聞 | 2015年12月15日(火) 02:00

 神奈川県立高校改革の一環として県教育委員会が14日に明らかにした高校の再編・統合計画は、将来的に人口減少が見込まれる地域から着手される形になった。県教委の推計によると、県全体では2016年から4年間で公立中学校の卒業者が4千人減るとみられ、地域によっては前回県立高校改革で統合された学校が再び対象となる例も出た。

 今回の県立高校改革に基づく県内5地域のうち、将来の人口減少率が最も少ないとされる「横浜北東・川崎」地域での再編・統合は見送られ、「横浜南西」「県央・相模原」で1組ずつ、「横須賀三浦・湘南」と「中・県西」で2組ずつ実施されることになった。

 三浦臨海と平塚農業初声分校は18年度に統合。平塚農業と平塚商業、高浜と平塚商業(定時制)は19年度に統合。氷取沢と磯子、横須賀明光と大楠、弥栄と相模原青陵は20年4月に統合される。

 磯子、平塚農業初声分校、相模原青陵の各校と横須賀明光の国際科は18年度から募集を停止する。磯子の専門コース(グローバルコミュニケーション)と高浜(福祉教養)、弥栄の現在の専門学科の募集は17年度から停止。弥栄では同時に、改編で新設される普通科と3専門学科の募集を始める。

 これらの高校には、生徒の急増と進学率の上昇を受けて県が1970年代から進めた「高校百校新設計画」に基づいて新設された学校も少なくない。一方、横須賀明光と三浦臨海、相模原青陵、弥栄は2000年度に始まった前回高校改革による高校統合で誕生した学校だ。

 14日の県議会文教常任委員会では、統合の対象として選ばれた理由が「同じ地域性を持つ」(県教委)などと説明されたが、普通科専門コースの廃止、専門学科の改編とも絡み、分校や定時制も含めてタイプの異なる高校が組み合わせられたのも特徴。それぞれの特色を統合校が引き継ぐ形で、普通科と専門学科の併置校が3校誕生することになる。

 今回の高校改革の全体計画で「11校中6校程度を改編」とされた総合学科高校は、1期では4校を改編する。いずれも17年度に大師、横浜緑園総合、横浜清陵総合の3校を単位制普通科に、吉田島総合を専門学科(農業科)に衣替えし、新課程での募集を始める。吉田島総合は生活科学科を新設し、19年度入学から受け入れる。

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