相模原市は14日、市児童相談所(同市中央区淵野辺)で今夏、女性職員が一時保護中の少女らの所持品検査をした際、少女ら8人に対して服を脱がせ、下着の中を確認していたと明らかにした。市は「人権を侵害した不適切な対応だった」として少女らに謝罪し、事案を検証する検討委員会を立ち上げて再発防止を徹底するとしている。
市によると、一時保護中の子どもたちはプライバシー保護が求められることから、子ども同士がフルネームを明かすことを禁じ、連絡先を交換しないよう紙や筆記用具の使用が制限されている。
今回、一時保護所内に置かれていた職員への要望などを書き込む用紙が1枚なくなったことから、子どもたちが隠し持っている可能性があるとして所持品検査が行われた。
その際、女性職員2人が8~15歳の少女8人を1人ずつ浴室の脱衣所に呼び、バスタオルを広げて体が見えにくくした上、少女たちに服や下着を脱ぐよう促して用紙を隠していないか確認した。
7~15歳の少年ら9人は男性職員が服を着たまま調べたが、少年少女いずれからも用紙は見付からなかった。
検査をした日の夜、少女の1人が別の職員に「裸になるのは嫌だった」と訴えたことから発覚した。
下着の中まで確認したことについて、市は今回の検査の約5カ月前に、入所する少女が他の少女に非行行為を呼び掛ける内容のメモを下着の中に隠し持っていたことがあったためだったと説明した。
市児相の聞き取り調査に対して、検査を担当した女性職員は「今振り返ってみると、正しいやり方だったとは思わない」と話しているという。