銘酒と景色と音楽と-。走る車内で神奈川の地酒やご当地グルメなどが楽しめるJRの特別列車「Shu-Shu Train」が12日、初運行した。乗客は橋本-海老名-根府川-茅ケ崎-横浜と移り変わる車窓とともに、県内13の地酒を堪能。軽快なジャズの音楽が響く中、県産食材を使ったおつまみや小田原おでんに舌を鳴らした。
JR東日本横浜支社による大人限定の企画。橋本駅で式典を開いた後、午後4時過ぎに出発。夕暮れの中を列車が走りだすと早速、車内で地酒の試飲が始まった。乗客は勢ぞろいした蔵元に酒の特徴や醸造方法などを聞きながら杯を重ね、蔵元はワゴンで車内を巡り自慢の味をPRした。
提供されたつまみは、はまぽーくのしゃぶしゃぶ、湘南野菜マリネ、小田原おでんなど、県内産の食材をふんだんに使用した数々。13種類の小田原かまぼこも並べられ味比べしていた。
折り返しの根府川駅に到着するころには、宴も最高潮に。茅ケ崎駅では車内で演奏していたジャズバンドが駅で生演奏を披露した。
夫と参加した横浜市の女性(48)は「神奈川にもこれだけ多くの地酒があるんですね。どれもおいしいです」と笑顔。県酒造組合の黄金井康巳会長は「これを機に個性ある13の地酒を楽しんでほしい」と話していた。