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「津波、全てを奪う」 岩手の被災者2人、横浜の中学校で講演

社会 | 神奈川新聞 | 2015年11月28日(土) 03:00

(右)三陸鉄道の復興について語る冨手さん=市立あかね台中(左)津波で被災した教訓を伝える浦辺さん=市立軽井沢中
(右)三陸鉄道の復興について語る冨手さん=市立あかね台中(左)津波で被災した教訓を伝える浦辺さん=市立軽井沢中

 「被災」とはどういうことなのか。東日本大震災で巨大津波に襲われた岩手県の沿岸で、住まいや生活のよりどころを失った2人が27日、横浜市内の中学校でそれぞれ講演を行った。自らの力で生き抜き、支え合うことの大切さを生徒たちに伝えた。

 横浜駅西口で住み込みのビル管理人として10月末まで避難生活を続けた岩手県山田町の浦辺利広さん(59)は“地元”の市立軽井沢中(西区)で自らの被災体験を語った。

 「私の自宅兼店はバリバリと音を立てて津波にもっていかれた。でも映画のワンシーンを見ているようだった」。油断して避難せず、自宅2階にとどまった自分を悔いた。繰り返す押し波と引き波が収まったとき、「がれきばかりで視界には何もなく、日本がなくなってしまった」と絶望した。

 被災者同士、いさかいもあった避難所では「自分が壊れていく」と感じ、娘のいる横浜に。避難生活は4年半に及んだが、今は山田町内の別の場所に新居を構え、なりわいの遊漁船業の再開へ準備を進めている。

 苦難の日々を越え、生徒にはこう訴えた。「南海トラフか、首都直下地震か。いつか絶対に来る。そのときに自分がどうしたらいいか考え、行動して」。生徒の一人は「被災者の話を直接聞くのは初めて。被災地を見に行ってみたいと思った」と話していた。

 青葉区の市立あかね台中では、三陸鉄道(宮古市)の冨手淳旅客サービス部長(54)が講演。津波で倒壊した駅や流出した線路などの写真を見せながら、「それでも被災の5日後には一部区間で運転を再開した」と説明した。

 ご当地グルメを楽しめるイベント列車の運行や研究者らを案内する研修事業などの取り組みは、住民の協力も得ながら進めている。「会社のことだけでなく、地域のために何ができるかを考えてきた」とこれまでの日々を振り返った。

 3年の女子生徒(14)は「つらい状況だったと思うけど、人の強さを感じた。地域で支え合うことの大切さを学んだ」と実感していた。


(右)三陸鉄道の復興について語る冨手さん=市立あかね台中(左)津波で被災した教訓を伝える浦辺さん=市立軽井沢中
(右)三陸鉄道の復興について語る冨手さん=市立あかね台中(左)津波で被災した教訓を伝える浦辺さん=市立軽井沢中

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