横浜市港南区港南台2丁目の港南台かもめ団地の一室でキャリーバッグの中から遺体が見つかった事件で、県警捜査1課と港南署は19日、DNA鑑定の結果、遺体はこの部屋に住む無職の女性=当時(86)と判明した、と発表した。
同課などは14日、死体遺棄の疑いで、同居の長男で土木作業員(49)を逮捕。同課によると、男は女性が死亡した経緯について「3月ごろ仕事から帰宅したら死亡していた」と説明。「役所に届けると母親が受給していた遺族年金をもらえなくなり、生活に困ると思って隠した」と供述しているという。
女性名義の銀行口座からは、死後約8カ月の間に4回にわたり遺族年金が引き出されており、同課などは男が不正に受給していた疑いがあるとみて、詐欺容疑も視野に調べる方針。
キャリーバッグは女性の死亡後に男が購入。4月以降は同市中区内の漫画喫茶で寝泊まりしていたという。
遺体は今月12日、家賃の滞納があったため訪れた横浜地裁の男性執行官が発見した。