
いじめのない社会づくりを目指し、子どもの権利を考えるフォーラムが15日、相模原市中央区の相模原教育会館で開かれた。大学教授、児童・生徒らが、それぞれの立場から取り組みや意見を発表。教育関係者や地域住民ら約130人が耳を傾けた。市と市教育委員会の共催。
基調講演では、桜美林大学健康福祉学群の大溝茂教授が「互いを認め、尊重しあえる子どもたちの育成を目指して」をテーマに登壇。近年、深刻化する子どもの貧困率を挙げ、「貧困家庭の子どもは塾やスポーツクラブに通えない。社会的関係性をつくる機会が平等に与えられない」と指摘した。
その上で、「学校における子ども集団は、認め合う相手と出会う唯一の場所」と強調。「子どもは体験を通して、多様な生き方を学ぶ。それを具体化するには、大人の知恵が必要」と呼び掛けた。
市内の中高生、大学生6人によるシンポジウムも行われ、「自分が認められていると感じるときはどんな時か」「相手を大事にするために心掛けていることはあるか」などをテーマに議論を交わした。