
12日午前10時5分ごろ、横浜市港南区港南台2丁目の港南台かもめ団地の一室で、バッグの中に遺体が入っているのを横浜地裁の執行官が発見し、110番通報した。港南署は身元の確認を急ぐとともに、死体遺棄事件の可能性もあるとみて捜査している。
県警によると、遺体は成人女性とみられ、腐敗がかなり進んでいた。横になり、膝を折り畳んだ状態でバッグに入れられていたという。この部屋には女性(87)と長男(49)の親子で住んでいたとみられるが、2人とも連絡が取れていない。13日に司法解剖を行う方針。
団地を管理するUR都市機構によると、少なくとも3カ月分の家賃が滞納されていたため、執行官が訪問した。
現場はJR根岸線の港南台駅から東に約800メートル。遺体が見つかった部屋の前にはブルーシートが張られ、捜査員が出入りした。同部屋の下の階に住む70代の女性は「(住人の女性とは)普段はエレベーターですれ違った時にあいさつするくらいで、おとなしそうな人だった。ここ2年くらいは姿を見ていない。息子は一度も見たことがない」。同じ団地に住む2児を連れた主婦(38)は「住みやすい団地なのに…。早く解決してほしい」と不安げな表情で話していた。