
若者に人気のある安価な宿泊施設「ゲストハウス」の営業に向けた動きが、三浦市・三崎地区で出始めている。三崎港前に10月半ばにオープン、諸磯の海辺近くでも開業準備が進められている。都心に近い観光地として日帰り客が多い中、地元に残る歴史的な建造物や古民家を活用した宿に滞在し、ゆっくりと町の雰囲気を味わってもらう狙いだ。
■老舗酒店改装
ゲストハウスは食事なしの素泊まり、比較的安価な料金で利用できるのが特徴。キッチンや風呂、トイレが共用で、相部屋などが多い。京都などの観光地で人気を集めている。
不動産コンサルタント会社を営む三浦市在住の倉橋隆行さん(57)は、三崎港前の中心地に所有する老舗酒店の母屋2階と隣接する蔵を改装して開業した。
母屋は昭和初期の建築。石積みの蔵はそれぞれ明治期のものと、80年~100年ほど前の建造だという。「一般のゲストハウスとは少し違うが、母屋2階の宿泊は1日1組限定で」と客を受け入れ始めた。蔵も近くオープンさせる。