県が進める未病への取り組みと遺伝子検査を活用した病気予防について分かりやすく解説するシンポジウムが28日、横浜市中区の市開港記念会館で開かれた。
「ヘルスケア・ニューフロンティア~未病を治す取り組みと遺伝子検査」と題したシンポではまず、佐久間信哉県ヘルスケア・ニューフロンティア推進局長が、特区での民間企業支援など県独自の取り組みを紹介した。
続いて講演したディー・エヌ・エー(DeNA)の南場智子会長は、夫の闘病に寄り添った経験から「病気になる前に手を打てる社会」の必要性を強調。県の「未病市場創出促進事業」に採択された遺伝子検査キット「マイコード」を取り上げ、「検査で病気のかかりやすさを理解し、生活習慣を変えることで病気を予防できる」と話した。
佐久間局長やマイコードを開発したDeNAライフサイエンスの大井潤社長らによるパネルディスカッションでは、普及に向けたさらなる官民連携や科学的根拠の追求、適切な情報管理などについて意見交換。「神奈川から世界基準を」との期待も語られた。
シンポは神奈川新聞社の主催、DeNAの共催。