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食物アレルギー想定し訓練 発症時、初動の流れ確認 教職員向け研修会横須賀市教委

社会 | 神奈川新聞 | 2015年10月8日(木) 03:00

児童生徒の食物アレルギー発症を想定した訓練=諏訪小学校
児童生徒の食物アレルギー発症を想定した訓練=諏訪小学校

 学校給食で食物アレルギーによるアナフィラキシーショックを児童生徒が発症した際の緊急対応を確認するため、横須賀市教育委員会は7日、教職員向けの研修会を、市立諏訪小学校(同市小川町)で開いた。文部科学省がまとめた対応指針(ガイドライン)を基に、小中学校、特別支援学校などの教職員に理解を深めてもらう狙い。市消防局職員も交え、実際のケースを想定した訓練を初めて実施した。

 食物アレルギーが原因で呼吸困難やじんましん、嘔吐(おうと)など複数のショック症状が急激に出るケースをアナフィラキシーショックと呼ぶ。発症後、ごく短時間で重篤な状態に至る場合もある。

 研修会では児童役の教職員が教室で異常を訴えた後、管理者の校長を筆頭に組織的な緊急対応を開始。30分以内に救急隊に受け渡す設定で、児童観察や救急要請、自己注射薬エピペン(商品名)の準備・使用、保護者と主治医への連絡など、それぞれの役割に応じた初動の流れを確認した。

 市消防局消防・救急課の職員は「症状は一分一秒の間にも変わる。実際に生徒を目の当たりにしている先生方の判断が重要になる」と指摘。市教委担当者は「平時からの情報共有と備えが大切。危機意識を高め、各学校で訓練を行ってほしい」と話していた。11月18日にも同様の研修会が行われる。

 2012年12月、東京都調布市の小学校で乳製品にアレルギーのある女児が給食後に不調を訴え、死亡した。献立に含まれていたチーズが原因で、死因は同ショック発症の疑いが強いとされている。

 この事故を受け文科省は今年3月、学校給食における食物アレルギーの対応指針を策定。教職員に対する研修の充実や緊急時におけるエピペンの活用、関係機関との連携体制構築の徹底などが示された。

 
 

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