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時代の正体〈198〉重ねられたごまかし 賛否対談(上)

社会 | 神奈川新聞 | 2015年9月27日(日) 10:57

三浦瑠麗さん(右)と倉持麟太郎さん
三浦瑠麗さん(右)と倉持麟太郎さん

 集団的自衛権の行使を解禁し、自衛隊の活動を拡大させる安全保障関連法が成立した。違憲性を指摘する日弁連憲法問題対策本部幹事で弁護士の倉持麟太郎さん(32)と、国際政治学者で賛成の立場をとる三浦瑠麗(るり)さん(34)に安保法制と安全保障の関係から日米関係、憲法改正までを語ってもらった。

 倉持 今回の安保法制は憲法違反の疑いが強く、条文の文言にも問題が多い。政策的な合理性もなく、成立を見送るべきだったと思う。

 三浦 そうだろうか。政策面では新たな法制の必要性は長く認識されてきた。米国の要求だけでなく、民主党や保守系野党の一部も集団的自衛権の行使を容認したいと考えてきた。

 1999年に周辺事態法が成立して日米が共同で訓練することが増えたが、集団的自衛権との関係で制約が大きい。その間、安全保障環境や米国民の感覚も変化した。その意味で、安保法の成立は時代の要請ということだ。現実に即した法的基盤をつくろうというのが、今回の法制だろう。

 倉持 法案を通せなかったら安倍政権は求心力を失い、倒れていた可能性がある。法案と心中するしかなかった。その意味でも手続きは相当強引だった。内容的にはどうみるか。

 三浦 自民党と公明党との与党協議の中で妥協が行われ、分かりにくい内容になり、結果として国会審議での答弁も二転三転した。

 倉持 具体的にはどの答弁がおかしかったか。

 三浦 当初、集団的自衛権行使の典型事例として位置付けられたホルムズ海峡の機雷掃海は適切でなかった。国際社会の情勢認識としてもピントがずれている。

 結局、湾岸戦争で機雷掃海へ行けなかったという「湾岸戦争トラウマ」が根強くあるのだろう。湾岸戦争は国連が介入を認めた戦争であり、自衛隊派遣は国際的にも危険性からも問題がなかったはずなのに、実現できなかったのが歯がゆかったのだろう。同じ轍(てつ)は踏みたくないという思いから、古い問題意識を持ち出してしまったのだろう。

 ただ、布石を打つ意味もあるのではないか。つまり地理的制限が日本周辺にとどまらないという意味も込めている。

 倉持 最終的には「ホルムズ海峡は想定していない」と言いだした。

 三浦 その点は公明党のこだわりなのだろう。ただ実際には、湾岸戦争のような国際的に介入に正当性がある場合には、日本も貢献するという政権の意思は示された。

 まさに、どのような紛争にどのような貢献をするのかという中身の議論が必要だ。

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