「学校のみんなと離れるのがさみしい。残りの一日一日を大切にしたい」
写真や布、絵の具を使い、3年間の思い出を一つずつ形にしていく。3月に卒業を控える県立三ツ境養護学校高等部3年の平岡みのりさん(18)=大和市=が夢中になっているのは、一人一人が制作する卒業アルバム。表紙には鮮やかな虹をあしらうつもりだ。
わずか1200グラムほどの未熟児だった。知的障害があり、言葉や文字でコミュニケーションは取れるものの、時計の針を読むのが苦手。自力で歩くことが困難で、ベビーカーやバギーを経て市立文ケ岡小学校入学前に手動の車いすに乗り始めた。
世界を奪わない
片道約15分の登下校で、車いすを押してくれたボランティアは6年間で10人以上。手配でき…