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温地研の現場から(24)火山の「恵みと災い」

社会 | 神奈川新聞 | 2015年9月11日(金) 11:12

箱根の過去の火山活動を解説するジオガイド(箱根ジオパーク推進協議会事務局提供)
箱根の過去の火山活動を解説するジオガイド(箱根ジオパーク推進協議会事務局提供)

 箱根は多くの温泉(源泉)を有する日本有数の観光地である。また、箱根の山から産出する岩石は良質な石材として知られ、古くは江戸城の石垣の一部にも利用された。これらは、いずれも箱根が火山であることによってもたらされた『恵み』である。

 また、箱根の火山活動がつくった急峻(きゅうしゅん)な地形が東西日本を隔ててきたものの、江戸時代の主要な交易路であった東海道が箱根山中を通ることにより、東西の文化の交流を生んだ。このように箱根が火山であることが、そこに暮らす人々の生活や文化に大きく関わってきた。

 一方で自然は時としてわれわれに牙をむく。6月末には小規模な噴火が発生するなど、箱根は今も生きている活火山である。火山の『恵み』を享受する上では、その裏側にある『災い』にも目を向けなくてはならない。そのことを伝える活動として、箱根周辺の1市3町(小田原、箱根、真鶴、湯河原)からなる箱根ジオパークがある。

 今回の火山活動を除けば、箱根で最後に噴火したのは12~13世紀ごろと古く、人々に『災い』の記憶はなかった。今回の活動の記憶を後世に伝え残すことが、箱根ジオパークとして重要な課題である。

温泉地学研究所 研究員・道家 涼介

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