
黒岩祐治知事は7日、首相官邸を訪れ、国が来年4月の診療報酬改定に合わせて見直しを検討している重粒子線治療の「先進医療A」の扱いを継続するよう菅義偉官房長官に申し入れた。
重粒子線治療は先進医療Aに指定され、照射費用を自己負担すれば、診察や入院、検査などは保険適用され3割負担で済む。指定から除外されて自由診療となれば全額自己負担となり、負担が増大する。
黒岩知事は、県立がんセンター(横浜市旭区)が12月に同治療を始めることを念頭に、見直しは大きな混乱を招き、県民のがん治療の選択肢が狭まることになるとの懸念を表明。がん患者の経済的負担を軽くし、より多くの人が治療を受けられるよう継続を求めた。
県によると、要望書を受け取った菅氏は「前向きにいろいろなことを考えていく」と述べたという。