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箱根山「終息傾向にある」 温地研が現状説明

社会 | 神奈川新聞 | 2015年9月7日(月) 03:00

専門家が箱根火山の現状などを説明した特別講演会=県立生命の星・地球博物館
専門家が箱根火山の現状などを説明した特別講演会=県立生命の星・地球博物館

 箱根山(箱根町)の大涌谷周辺で起きている火山活動の現状を伝えるとともに火山についての理解を深めてもらう特別講演会が6日、小田原市入生田の県立生命の星・地球博物館で開かれた。同館の主催で、約200人が来場した。

 「箱根火山の現状」と題して講演した県温泉地学研究所の萬年一剛主任研究員は、4月下旬から始まった活発な火山活動について、「ごく小規模な水蒸気噴火が発生し、噴出量は100トン程度。噴石の飛散は30メートル程度と限定的だった」と説明。さらに「噴火を伴ったが、2001年の活発化とほとんど同じプロセスと規模の異常であり、地震、地殻変動とも終息に向かいつつある」と述べた。

 一方、大涌谷の噴火口周辺について、噴気の多くが呼吸器に深刻な影響を与える二酸化硫黄を噴出している実態や、地下の空洞化による陥没の危険性にも言及。「今までのように不特定多数の観光客が押し掛ける観光スタイルや、温泉供給事業の従来通りの作業は当面難しい。新しい観光の在り方を考えることも重要ではないか」と指摘した。

 また同館の平田大二館長は「箱根火山の恵み」と題して講演。約40万年前からの火山活動の歴史を紹介しながら「箱根は温泉や湿原、湖など、さまざまな恩恵を受けている」などと語った。

 
 

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