
小田急電鉄(本社・東京都新宿区)は28日、海老名駅間地区の開発計画と特急ロマンスカーの同駅停車を発表した。オフィス・商業ビル、高層分譲マンションなど10棟を2016年度から順次着工、25年度の完成を目指す。同駅西口では今年10月に土地区画整理事業による「まち開き」を控えており、市民の悲願だった東西一体のまちづくりが加速する。
小田急によると、計画用地は小田急線とJR相模線の両海老名駅の間に広がる約3万5千平方メートル。業務・商業系、住宅系の2エリアに分けて10棟を順次建設する。総事業費は約600億円。
施設は東西自由通路側にオフィスビル2棟、商業施設2棟、ホテルや教育・カルチャーなどが入るサービス施設2棟。市文化会館側に高さ約100メートルの高層分譲マンション3棟(各300戸)など。
同社が駐車場として暫定利用していた用地は既に基盤工事がスタートしており、16年度に商業施設、17年度にマンション1棟を先行着工。各施設は東西自由通路と人工デッキでつなげて利便性を高める。計画人口は居住は2200人、業務が1400人。
同社は、同駅東口で02年から大型商業施設「ビナウォーク」や高層マンションなどを整備。事業化が一段落したことで隣接する駅間地区の開発に移る。
また、市民からの要望も多いロマンスカーの同駅停車を16年3月のダイヤ改正に伴い実施。大山観光の強化として伊勢原駅も同様に停車駅にする。
海老名市役所で会見した同社の山木利満社長は「駅の東西をつなぐ重要な地区なので、海老名の核になるよう市と一体で整備を進めていく」とあいさつ。同席した内野優市長は「東西一体のまちづくりがいよいよ実現する。ロマンスカーの停車も市民が署名活動を行うなど、長年の悲願だった」と語った。
また、ロマンスカーの伊勢原駅停車決定に伊勢原市の高山松太郎市長は「ミシュラン・グリーンガイドで大山が認定されたことなど、国際観光地化の取り組みなどが評価された結果だと思う。大山、そして伊勢原への注目が高まることを期待したい」とコメントした。
