海上自衛隊は4日、厚木基地(大和、綾瀬市)に所属する第61航空隊の輸送機C130Rから車輪格納装置のゴム製カバーと金属製留め具がなくなっているのが分かった、と発表した。同機は厚木と小牧基地(愛知県)を往復しており、海自は離着陸時に車輪を出した際、基地周辺で落としたとみている。
海自によると、カバーは長さ11・5センチ、直径8・5センチ、重さ200グラム、部品は直径8・5センチ、高さ2センチ、重さ50グラムで、ともに左後部の車輪を収納する脚室内に取り付けられていた。パイロットによる離陸前点検では異常はなかった。
同機は物資輸送任務で同日午前9時26分、厚木を離陸し、小牧に同10時18分に着陸。小牧を同11時42分に離陸し、厚木に午後0時12分に着陸した。着陸後の点検でパイロットが紛失に気づいた。
同部隊では本年度に入り、飛行中のトラブルが相次いでいる。4月15日に輸送機LC90、6月1日にC130Rがそれぞれビスを紛失。7月27日にはLC90が離陸後に燃料漏れを起こし、同基地に緊急着陸した。
同部隊司令の敷嶋章1等海佐は「誠に遺憾。細心の注意をしながら、航空機の運用に務めたい」とコメントした。