川崎市立中学1年の男子生徒殺害事件を受け、市が事件の検証や再発防止策について意見を求める外部有識者会議の最終会合が22日、同市役所で開かれ、市庁内対策会議でまとめた最終報告書素案を議論した。
市は今回の意見を踏まえ、8月中旬以降に最終報告書を公表する。併せて外部有識者の個別の意見などを盛り込んだ「検証と提言」もまとめる。福田紀彦市長が会議後、「お盆明けには最終報告を公表する」と述べた。
外部有識者会議座長の松原康雄・明治学院大副学長は、「監視社会をつくるのではなく、子どもに寄り添う地域社会づくりをしていくことが大切。これは有識者で一致した見解だ」と再発防止への視点を指摘。「川崎市が培ってきた子どもや家族へのまなざしをあらためて再確認してほしい」とも述べた。
同会議は教育や福祉、法律などの専門家ら計7人で、4月から4回の会合を重ねてきた。