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温地研の現場から<10> 温泉ホームドクター

社会 | 神奈川新聞 | 2015年6月5日(金) 13:09

源泉での調査の様子
源泉での調査の様子

 温泉地学研究所では600カ所を超える県内の温泉について保護や有効利用のための調査研究を行っている。さらに、源泉所有者などからの依頼により、温泉水の成分を調べる温泉分析や、「検層」と呼ばれる井戸の構造や地層に関する試験も実施している。

 中でも温泉分析は、温泉法に基づき実施される試験である。温泉を公共の用に供する場合は温泉法で10年に1回、含有する成分の分析をすることが義務付けられており、その結果に基づいて掲示証を作成し地域の保健所長の許可を受ける。

 温泉分析は法で定める登録分析機関で行う必要があるが、当研究所では設立当初の1961年から温泉分析を実施しており、延べ1600件以上の温泉分析書を発行している。

 温泉分析で得られた情報は、依頼者の同意を得て、研究所が行う調査研究のための貴重なデータとしても利用される。また、温泉分析や検層などの試験結果書はいわば温泉のカルテのようなものであり、枯渇化など温泉の「健康状態」を知るために非常に重要な資料となる。

 研究員は神奈川県内の温泉のホームドクターとして、日々研究に注力しているのである。
(温泉地学研究所主任研究員・菊川 城司)

 ことし6月19日(金曜日)に小田原市民会館で開催を予定していた恒例の研究成果発表会を、箱根火山の活発化に伴う観測監視対応のため延期します。発表会は12月18日(金曜日)、同会館で開催します。問い合わせは温地研電話0465(23)3588。

 
 

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