箱根町の大涌谷周辺で続く火山活動に関し、太田昭宏国土交通相は26日の閣議後会見で、所管する気象庁が火山情報で用いている「箱根山」の表記を変更できないか検討を進める考えを示した。気象庁はすでに見直しを視野に検討を始めており、地震火山部は「変化する火山活動の状況を踏まえながら、速やかに結論を出したい」としている。
太田氏は25日に箱根町の山口昇士町長や、地元選出の自民党・牧島かれん衆院議員と面会。山口町長から、「箱根山」と表記すると箱根全体が危険だとの風評被害を招きかねないとして、「大涌谷火口周辺」などに変更できないか要請を受けたことを明らかにした。
その上で「現場の声は大事。どういう表現をすれば、風評被害を軽減し、正確な情報発信になるか、気象庁や内閣府などで検討・研究する」と述べた。「危ない所を特定できることが大事。『大涌谷周辺』と表現した場合、どこが危険かよく分からないという課題もある」とも指摘した。
今回の火山活動に伴う規制範囲は、現時点で大涌谷の半径約300メートルとなっている。