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箱根山噴火への備え 温地研の現場から〈8〉

社会 | 神奈川新聞 | 2015年5月22日(金) 08:57

現在は立ち入りが規制されている箱根・大涌谷。安全・安心に火山の恵みを享受するために、噴火への備えを忘れてはならない
現在は立ち入りが規制されている箱根・大涌谷。安全・安心に火山の恵みを享受するために、噴火への備えを忘れてはならない

 昨年9月の御嶽山噴火は、戦後最悪の火山災害となった。その一因は、水蒸気噴火と呼ばれるタイプの噴火だったことにある。水蒸気噴火は、地下深くのマグマの上昇を伴わず、地表近くの熱水やガスが爆発的に噴出するため、噴火直前まで地震活動などの前兆が捉えにくく、予知が難しいといわれている。

 箱根火山のホームドクターを自負するわれわれ温泉地学研究所にとっても、これは決して人ごとではない。将来もしも箱根火山が噴火するならば、水蒸気噴火となる可能性が高いからだ。水蒸気噴火のわずかな前兆をいかに早く捉えるかが、箱根火山防災における最優先課題の一つである。

 その対策として、温泉地学研究所では箱根火山の監視能力強化を進めている。2015年度から大涌谷などの噴気地帯周辺に、水蒸気噴火の前兆となる長周期の火山性地震をいち早く捉えるための特殊な地震計など、新たな観測機器を整備していく。また、箱根火山防災協議会に参画し、関係機関と共同で避難計画や避難訓練など各種対策の策定に取り組んでいる。

 人間の力では噴火を止めることはできない。だが、事前の備えにより火山災害を防ぐことはできる。

(温泉地学研究所研究課長・竹中 潤)

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