横浜市交通局は19日、アルコール検査で反応が検知された女性乗務員(44)に男性助役(46)が乗務を指示し、バスを運行させたと発表した。
同局によると、13日午前9時45分ごろ、同市磯子区の市営バス滝頭営業所で始業の際、女性乗務員から微量のアルコール反応を検知した。助役は飲酒の有無を確かめたが、女性乗務員は否定。直前にうがい薬を使ったと答えたという。
うがい薬でも反応することがあるため、助役が再度の検査を指示したが、従わなかった。助役は別の女性乗務員(45)に対し、アルコール反応の出た女性乗務員の職員番号で検査するよう指示。その陰性結果を反応の出た女性乗務員の2回目として記録させた。女性乗務員は滝頭-横浜駅前の区間2往復と回送で計32キロを運転した。
15日に同局自動車本部運輸課に内部通報があり、発覚。助役は「記録をゼロにして女性乗務員を守りたかった」と話したという。飲酒を否定していた女性乗務員は事情聴取に、前夜に缶酎ハイ1本を飲んだと話したという。
同局は再発防止策として、今後はアルコール測定器に備え付けたカメラで撮影した顔写真の映像を書類に残して確認するとしている。