箱根山(箱根町)の大涌谷周辺で続く活発な火山活動で、気象庁が観測した火山性地震の総数は15日、千回を超えた。同日は午後3時までで237回を数え、地震が増え始めた4月26日以降で最大規模の活動となっている。また、より微小な地震も捉える県温泉地学研究所の観測では総数は2800回に達している。
気象庁によると、15日は1日の地震回数が最多だった10日の270回を上回る勢いで地震が増加。午後3時までに麓の湯本などで震度1を観測する地震が3回あった。大涌谷斜面の温泉供給施設からの激しい噴気と山体の膨張を示す地殻変動も引き続き確認されている。
一方で、マグマや熱水の移動を示す火山性微動や低周波地震は観測されていない。
5段階の噴火警戒レベルは2(火口周辺規制)が継続。気象庁は大涌谷周辺で小規模な噴火の恐れがあるとして噴石や火山灰への警戒を呼び掛けている。